毎日とにかく忙しくて仕方ない……!!
と思いながら過ごしてる人は多いと思います。
ではそんな「多忙な日々は充実しているか?」と聞かれたら、あなたならどう答えますか?
「忙しいわりには、たいしたことをしていない」症候群が最近増えているようですが、それはいったいどんなことなのでしょう?
今回はそんな、「忙しいわりには、たいしたことをしていない」症候群についてふれていきましょう。
◯その、「忙しさ」は本当に必要ですか?
仕事に勉強、家事や育児など、もちろんやるべきことは誰にでもあります。
でもそれ以外にも時間をとられていることがあるはず。
誰にでもありがちなのが、ネットやスマホなどでついつい「時間つぶし」をしてしまうこと。とくにソーシャルネットワーク(SNS)の存在は圧倒的です。
10分おきにチェックしないと気が済まないというのはもはや中毒症状のようですが……、それでもちょっと時間があったら、のぞいてしまう、あるいはどうでもいいようなことを投稿してしまう、というのがもはや習慣化している人は多いのではないでしょうか?
夜遅く帰宅して、早く寝るべきなのに、SNSやネットでついつい1~2時間ほど過ごしてしまうという人もたくさんいることでしょう。そんな時間がじつは生活のあちらこちらに散らばっていたりしませんか?
◯「なにもしない」時間が必要不可欠
そんな日々のなかで常に「忙しい」と感じていることが、はたして精神衛生上好ましいのかというと、そうとは言えません。
いつも何かしらの集中力が必要とされ、かたときも気持ちをゆるめる時間がないと、脳が 「情報のオーバーロード」状態となってしまいます。
その結果、思考力・集中力・判断力・創造力などがいちじるしく低下し、なにをやるにしても効率や精度が落ちてしまうという極めて望ましくない状態となってしまうというのです。
これは、脳科学の分野によっても指摘されていることで、脳がその能力をじゅうぶんに発揮するためには、「何もしない」状態が必要不可欠であると考えられてもいます。
あまりにも忙しすぎて脳への「インプット」が多すぎると、経験からなにかの意味を引き出そうとする能力が抑えられてしまう、とも専門家のアンドリュー・スマート氏は指摘しています。
「忙しければ忙しいほどたいしたことができない」
つまり、私たちが忙しくなればなるほど脳の働きはにぶり、かえっていたずらに時間を消費してしまうということです。
そのために、ますますやることが増えたり、思うように作業を終えられなくてイライラしてしまうという悪循環におちいってしまう可能性が高いというわけです。
◯あえて、なにもしない時間を作ってみよう!
以上のことから、ひとつ確実に言えることがあります。
それは「何にもしない」時間こそ、充実した生活のためにも欠かせないということです。
忙しさに慣れてしまっている私たちは「何もしない」ことが苦手、あるいは苦痛に思えるほどになってしまっているかもしれません。
もし、そうだとしたら精神のリハビリと考えて、強制的に「何もしない時間」を生活に組み込む必要がありそうです。脳にとって理想的な状態を作るためにも「何もしない時間」が大切なのですから。
最初は1日10分でもかまいません。何もしないで心と脳を休める時間を作り、毎日続けてみましょう。
一見、ムダな時間のように思えるかもしれませんが、じつはそのムダこそが脳にとって、とても大事な事だとしたら、やってみる価値はあるはずです!
文:松岡みずき
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